文藝春秋2011年6月号

文藝春秋2011年6月号の中の「被災地で子供たちが書いた作文20」を読んだ。2ヶ月が過ぎ、ようやく保育園児から高校生まで、それぞれが自身の体験を文章にできるようになってきたようだ。多くが地震津波の恐怖を言葉にするなか、3月11日の夜の星空が、生まれて初めて見たほどのきれいな星空だったという言葉に、当日の夜の情景がリアルに感じ取られた。しかし、子供が本当に傷ついていることは、やはりまだ文章にできないでいるということもよくわかった。肉親を亡くした子がそのことだけは文章に入れることができない。文章にできるようになって初めて、一段階心のなかで進むのか。